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🟥 特定技能制度シリーズ 第9回

執筆者の写真: EISHI HANZAWA
EISHI HANZAWA
8月20日
読了時間: 5分

深掘り!特定技能1号・2号を徹底比較

~「5年」の意味と2号への移行、家族帯同まで~


前回は、特定技能1号になるために必要な「技能」と「日本語能力」について

見てきました。


では、特定技能1号として働き始めた外国人は、その後どうなるのでしょうか。


特定技能制度には、

  • 特定技能1号

  • 特定技能2号

があります。


本シリーズ第3回でも基本的な違いを紹介しましたが、今回はさらに一歩進んで、

  • 「1号で5年働いたらどうなるの?」

  • 「1号から2号へは自動的に進めるの?」

といった点を見ていきましょう。


特定技能1号と2号の違い

まず、主な違いを整理すると、次のようになります。

比較項目

特定技能1号

特定技能2号

求められる技能

相当程度の知識・経験

熟練した技能

在留期間

1回ごとに法務大臣が指定する期間(3年以内)

3年・2年・1年・6か月

通算在留期間

原則5年

上限なし

家族帯同

原則不可

配偶者・子の帯同が可能

受入れ機関による支援

支援の対象

支援の対象外

2号への移行

自動で移行しない


ここで特に注意したいのが、特定技能1号における

**「在留期間」と「通算在留期間」** の相違点です。


例えば、「在留期間」については、「1年」の在留期間が許可された場合、

更新を繰り返せば『通算在留期間5年』までは、引き続き在留できます。


ただし、『通算在留期間』については、原則として通算5年という上限があるため、

引き続き5年滞在した場合、特定技能1号の在留資格のままではオーバーステイになります。

帰国するか、別の在留資格に切り替えて日本滞在を続ける必要が出てきます。


1号を5年続ければ、自動的に2号になれる?

結論からいうと、自動的に2号になるわけではありません。


特定技能2号になるには、1号よりも高い能力が求められ、

「分野ごとに定められた試験や実務経験などの要件」を満たす必要があるからです。


企業としても、1号採用時に「5年働けるから大丈夫」と考えるのではなく、

その外国人が将来的に2号となり、自社や日本社会に大きく貢献してくれる人材となる

将来性を踏まえ、人材育成などの社内体制を構築しておくことが重要です。


特定技能1号を経ずに2号になれる場合もある

ここは、制度を理解するうえで意外と重要なポイントです。


特定技能2号は、必ず特定技能1号を経験してから取得する在留資格ではありません。


出入国在留管理庁も、試験などによって2号に必要な高い技能水準が確認されれば、

特定技能1号を経なくても特定技能2号を取得できるとしています。


もちろん、実際に必要となる条件は、分野によって異なります。

「2号になりたいから、とりあえず1号を何年か経験すればよい」というわけではない点に

注意が必要です。


2号になれば、家族と一緒に日本で暮らせる?

特定技能1号では、原則として家族の帯同は認められていません。


一方、特定技能2号では、一定の条件を満たせば、

配偶者や子を「家族滞在」として呼び寄せることが可能です。


この点は、特定技能1号と2号の大きな違いの一つです。


外国人本人にとっても、「日本で長く働く」「家族と一緒に生活する」

という将来設計に大きく関係してきます。


2号になれば、自由に働けるわけではない

特定技能2号になっても、どの仕事でも自由にできるわけではありません。

2号でも、特定技能として認められた範囲で働くことになります。


また、在留資格が許可される際には、2号についても指定書が交付されます。

つまり、「1号には指定書があるが、2号にはない」ということではありません。


2号になったからといって、

在留資格上の活動範囲がなくなるわけではない点にも注意が必要です。


その先は「高度人材」になれる?

特定技能2号は、日本に長期的に在留できる可能性が広がる在留資格です。


ただし、

特定技能2号になれば、自動的に「高度専門職」になれるというわけではありません。

高度専門職は、学歴、職歴、年収、日本語能力などをポイントで評価する、別の制度です。


したがって、

特定技能1号 → 特定技能2号 → 高度専門職 という一本道の仕組みではありません。

それぞれの在留資格で求められる要件を、個別に満たす必要があります。


企業が考えておきたい「5年後」

特定技能1号の採用では、目の前の人手不足だけでなく、

「この外国人は5年後、どうするのか?」という視点も大切です。


  • 特定技能2号を目指すのか

  • 別の在留資格への変更を検討するのか

  • 母国へ帰国するのか

将来の方向によって、必要な準備は変わります。


特定技能1号と2号の違いを理解することは、単なる制度知識ではありません。


外国人本人の将来と、企業の長期的な人材計画を考えるための重要なポイント

でもあるのです。


次回予告

特定技能1号では、在留資格を取得した後も、

「ずっと同じ会社で働かなければならないの?」という疑問があります。


次回は、特定技能外国人の転職・退職した場合の取扱いについて見ていきます。


参考資料

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