🟥特定技能制度シリーズ 第11回
特定技能外国人は派遣できる?
~農業・漁業の例外と技人国との違い~
前回は、特定技能外国人が退職・転職する場合の手続についてお話ししました。
今回は、「特定技能外国人を派遣社員として受け入れることはできるのか?」
という点について整理します。
結論からいうと、特定技能外国人の雇用は、原則として直接雇用です。
ただし、例外があります。
それが、農業分野と漁業分野です。
なぜ農業・漁業だけ派遣が認められている?
農業分野と漁業分野では、
直接雇用だけでなく、派遣形態による受入れが認められています。
この場合、特定技能外国人を雇用するのは派遣元です。
派遣先となる農業・漁業の事業者は、実際の就労先となります。
その理由は、農業や漁業には、季節や時期によって仕事量が大きく変わる
という特徴があるためです。
農業では、
農繁期には多くの人手が必要になる
季節によっては作業量が少なくなる
また、同じ地域でも、栽培する作物によって繁忙期が異なる場合があります。
漁業でも、
対象となる魚種
漁法
季節
などによって、仕事の繁忙期と閑散期が変わります。
そのため、必要な時期に必要な地域へ人材を配置できるよう、農業と漁業については
派遣形態が認められています。
どの会社でも特定技能外国人を派遣できる?
農業・漁業分野には、派遣元や派遣先に関する一定の要件があります。
特定技能の派遣は、一般的な人材派遣会社であれば、自由にできる
という仕組みではありません。
また、派遣元となる企業は、特定技能外国人を雇用する**「特定技能所属機関」**として、必要な基準を満たす必要があります。
つまり、特定技能の派遣=普通の人材派遣 ではありません。
技術・人文知識・国際業務とはどう違う?
ここで、「技術・人文知識・国際業務(技人国)」と比較してみましょう。
比較項目 | 特定技能 | 技術・人文知識・国際業務 |
派遣形態 | 原則不可 | 可能 |
例外 | 農業・漁業で可能 | 派遣先業種の特定の限定なし |
重要な条件 | 特定技能の分野・業務に該当 すること | 派遣先の業務が在留資格に該当 すること |
技人国では、特定技能のように、「農業・漁業だけ派遣可能」という労働分野の限定は
ありません。
ただし、派遣先で実際に行う仕事が、「技術・人文知識・国際業務」に該当することが
必要です。
例えば、派遣元との雇用契約があっても、
派遣先で行う仕事が在留資格に該当しなければ問題になります。
まとめ
特定技能外国人の雇用について、企業が押さえておきたいポイントは次のとおりです。
特定技能は原則として直接雇用
農業・漁業では派遣形態も認められている
特定技能の派遣には、派遣元・派遣先それぞれに要件がある
技人国は、特定技能とは異なり、一般的に派遣が認められる
派遣先で実際に行う仕事内容の確認も重要
「外国人を採用する」際は、在留資格ごとに採用基準が異なるため注意が必要です。
次回予告
次回は、
特定技能外国人を雇用した後も届出が必要?定期届出と随時届出を解説します。




