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【重要】経営・管理ビザの許可基準の改正|主な変更点を比較表で解説【第1回】

執筆者の写真: EISHI HANZAWA
EISHI HANZAWA
8月30日
読了時間: 6分

在留資格「経営・管理」の許可基準が、令和7年10月16日に改正されました。


今回の改正では、これまでの基準と比べて、

資金面や人材面などの要件が大きく見直されています。


特に、

  • 事業に必要な財産の総額

  • 常勤職員の雇用

  • 経営者の学歴や経験

  • 日本語能力

  • 事業計画書

などについて、新たな基準が設けられました。


この記事では、今回の改正変更点を、できるだけ分かりやすく整理します。


経営・管理ビザとは

「経営・管理」は、日本で会社を経営したり、事業の管理に従事したりする外国人

のための在留資格です。


例えば、

  • 会社を設立して経営する

  • 既存の会社の経営に参画する

  • 会社の管理者として事業の管理に従事する

といった活動が対象となります。


今回の改正では、外国人が日本で事業を経営する場合の許可基準が大きく見直されました。


改正前と改正後の主な違い

項目

改正前

改正後

事業規模

資本金・出資総額500万円以上など

事業の用に供される財産の総額3,000万円以上

常勤職員

資本金等に代わる事業規模の基準として、2人以上の常勤職員による要件あり

1人以上の常勤職員の雇用が必要

経営者の学歴・経歴

要件なし

修士相当以上の学位または経営・管理経験3年以上

日本語能力

要件なし

申請人または常勤職員が相当程度の日本語能力を有すること

専門家による事業計画

の確認

不要

必要

以下、それぞれの変更点を簡単に見ていきます。


1.事業に必要な財産の総額が3,000万円以上に

これまで「経営・管理」では、会社規模を判断する基準として、

資本金・出資総額500万円以上であることが基準とされていました。


改正後は、原則として、申請に係る事業の用に供される財産の総額が3,000万円以上

であることが必要になります。


【詳細】

■法人の場合は、株式会社の資本金や、合同会社などの出資総額が中心となります。


■個人事業主の場合は、単純に「3,000万円の資本金を用意する」ということではなく、

  • 事業所の確保

  • 職員の給与

  • 設備投資

など、事業を営むために必要な投下されている財産の総額になります。


2.1人以上の常勤職員の雇用が必要に

改正後は、申請者が経営または管理する会社等において、

1人以上の常勤職員を雇用することが必要になります。


ただし、誰でも常勤職員として認められるわけではありません。


対象となるのは、原則として次の方々です。

  • 日本人

  • 特別永住者

  • 永住者

  • 日本人の配偶者等

  • 永住者の配偶者等

  • 定住者


「技術・人文知識・国際業務」など、入管法別表第一の在留資格で働く外国人は、

この常勤職員には含まれません。


3.経営者本人の学歴または経験が必要に

改正後は、申請人について、原則として次のいずれかが必要になります。

  • 経営・管理に関する3年以上の実務経験

  • 経営・管理または経営する事業分野に関する修士相当以上の学位


これまでと比べて、経営者本人についても、

経営に関する知識や経験がより重視されることになります。


4.日本語能力も確認されることに

改正後は、申請人または常勤職員のいずれかが、相当程度の日本語能力を有していること

が必要になります。


出入国在留管理庁の資料では、日本語教育の参照枠B2相当の日本語能力

が想定されています。


申請人本人のほか、要件を満たす常勤職員がいる場合、その職員の日本語能力によって

要件を満たすことも考えられます。


5.事業計画書について専門家の確認が必要に

新たに「経営・管理」の在留資格を取得する場合、原則として事業計画書の作成では

  • 中小企業診断士

  • 公認会計士

  • 税理士

など、経営に関する専門的な知識を有する者による確認が必要になります。


「会社を作る」「事業を始める」際の事業計画についても、専門家によるチェックが入る

ことで、より確実な実効性が求められることになりました。


既に「経営・管理」ビザを持っている人はどうなる?

今回の改正で、特に注意が必要なのが、既に「経営・管理」で日本に在留している人です。


既存の在留者については、

改正後すぐに新しい基準をすべて満たさなければならないわけではありません。


ただし、出入国在留管理庁は、

「施行日から3年を経過した後になされた在留期間更新許可申請については、

改正後の基準に適合する必要がある」としています。


施行日は令和7年10月16日ですので、

既に「経営・管理」で在留している人についても、

令和10年10月17日以降の更新申請では、原則として改正後の基準が求められます。


ただし、

改正後の基準を満たしていない場合でも、直ちに不許可になるとは限りません。


出入国在留管理庁のQ&Aでは、経営状況や納税状況、今後改正後の基準を満たす見込み

などを踏まえて、総合的に判断する考え方が示されています。


この点については、既に「経営・管理」で在留している人にとって特に重要なため、

次回の記事でQ&Aをもとに詳しく解説します。


今回の改正で重要なポイント

今回の改正を簡単にまとめると、

「500万円程度の資本金で会社を設立すればよい」という制度から、

「事業規模・人材・経営能力・日本語能力などの総合的評価」という制度へ変わった

と考えることができます。


特に、新たに「経営・管理」の取得を考えている人は、

  • 3,000万円以上の事業規模

  • 常勤職員の雇用

  • 経営経験または学歴

  • 日本語能力

  • 事業計画書の確認

などについて、早い段階から準備する必要があります。


また、既に「経営・管理」で在留している人についても、今後の更新を見据えて、

改正後の基準を確認のうえ、十分な準備をしておくことが重要です。


まとめ

令和7年10月16日に施行された「経営・管理」の許可基準改正により、

主な基準は次のように変わりました。


  • 事業の用に供される財産の総額は3,000万円以上

  • 1人以上の常勤職員の雇用が必要

  • 経営者には3年以上の経営・管理経験または修士相当以上の学位

  • 申請人または常勤職員に相当程度の日本語能力

  • 原則として、事業計画書について専門家による確認


また、既に「経営・管理」で在留している人についても、

令和10年10月17日以降の更新申請では、原則として改正後の基準への適合が求められる

ことになります。


ただし、改正後の基準を満たしていない場合の取扱いについては、

出入国在留管理庁のQ&Aで重要な説明がされています。


次回予定

次回は、「経営・管理ビザを既に持っている人は、令和10年10月17日以降どうなるのか?」について、出入国在留管理庁のQ&Aをもとに詳しく解説します。


※この記事は、出入国在留管理庁が公表している資料をもとに、制度改正の概要を

分かりやすく紹介したものです。個別の許可を保証するものではありません。


参考資料

  • 出入国在留管理庁「在留資格『経営・管理』に係る上陸基準省令等の改正について」

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